去年の3月、5年間一緒に働いたエンジニアの先輩が転職することになった。 上司から「タクミ、送別会よろしく」と言われたのは、先輩の最終出社日まであと3週間というタイミング。 年度末で全員が忙しい中、15人規模の送別会をどうまとめるか——正直、かなり焦った。 でも結果的に、先輩から「こんなに嬉しい送別会は初めてだ」と言ってもらえた。 この記事では、あのとき実際にやったことを時系列で振り返りながら、送別会幹事のリアルなノウハウをお伝えしたい。幹事の基本を押さえた上で読むと、より実践的に使えるはずだ。
幹事を頼まれた直後、僕がまずやったのは先輩に直接声をかけることだった。 「最後の週、どこか夜空けられる日ありますか?」と、さりげなく聞いた。 ここで大事なのは、送別会とは言わないこと。サプライズ要素を残しておきたかったからだ。
先輩の最終出社日は金曜日。その前の水曜なら大丈夫とのことだったので、そこを軸に固めることにした。 異動や退職の場合、最終出社日の2〜3日前がベストだと思っている。 最終日だとバタバタするし、1週間以上前だと「まだ実感が湧かない」という声をもらったこともある。
日程が水曜に決まったので、次はお店探し。先輩は日本酒が好きだったから、 個室のある和食居酒屋を中心に探した。ここで僕がこだわったのは3つ。
飲み放題付きコース:5,000円 x 15人 = 75,000円
主賓は会費なしにしたので、14人で割って一人あたり約5,360円
プレゼント代は別途集金:一人800円 x 14人 = 11,200円
花束代は幹事の僕が立て替え:3,500円
※ 会費とプレゼント代は必ず分けて案内する。一緒にすると「高くない?」と思われがち
ここからが一番バタつく時期だ。僕は1週間前を“準備のピーク”と呼んでいる。 同時並行で3つのことを進めた。
先輩は転職先でもエンジニアを続けるとのことだったので、 高品質なキーボードリストレストを選んだ。予算は集めた11,200円に収まるものを探した。 好みが分からない場合はカタログギフトが無難。
色紙を月曜に配り始めて、木曜の昼までに回収する段取りにした。 「一人2〜3行でOK」と伝えないと、最初の人が長文を書いてスペースが足りなくなる。 実際に過去それで失敗した。
乾杯のマナーも踏まえて、 挨拶の順番を事前に組み立てた。ポイントは、依頼する人に“何を話してほしいか”を軽く伝えておくこと。 「3分くらいでお願いします」だけだと、10分スピーチが始まることがある。本当にある。
3日前になったら、参加者全員にリマインドを送る。 「水曜19時、○○居酒屋です。場所はこちら→(Google Mapsリンク)」くらいシンプルでいい。 ただし、このタイミングで必ずやっておくべきことがある。
当日の流れで一番大事なのは、幹事が誰よりも早く会場にいることだ。 僕は18時半に会場入りして、席札を並べ、プレゼントと花束をスタッフに預けた。
歓談中、僕は席に座らずにウロウロしていた。これは意図的にやっている。 幹事が一箇所に固まると、料理の追加注文やドリンクの補充に気づけない。 「あの人のグラスが空いてるな」と気づいて店員に声をかける——地味だけど、これが参加者の満足度を上げるコツだ。
50回以上幹事をやってきた中で、恥ずかしい失敗もたくさんある。 同じ轍を踏まないよう、リアルなやらかしエピソードを3つ共有したい。
仕事が立て込んで花屋に寄る時間がなく、同僚に急遽お願いした。 それ以来、花束は“会場近くの花屋で当日受け取り”ではなく、 “前日に受け取って冷暗所に保管”するか、“配達を手配”するようにしている。
「5,360円です」と言ったら、全員が千円札を出してお釣りが足りなくなった。 今は“5,500円で集めて、余りは二次会の足しにします”と端数を切り上げて案内する。 これだけで集金の時間が半分になる。
一次会が盛り上がって「二次会行こう!」となったのに、候補がゼロ。 酔った状態で食べログを検索する羽目になり、15分間路上で待たせてしまった。 今は必ず、一次会の店から徒歩3分以内のバーか居酒屋を1〜2軒チェックしておく。
翌朝、先輩と参加者にそれぞれメッセージを送った。 先輩には「昨日は楽しい時間をありがとうございました。新天地でのご活躍、応援しています」と個別に。 参加者には「昨日はお忙しい中ありがとうございました!」とグループチャットで。
たった1分の作業だけど、これをやるかやらないかで印象が全然違う。 翌日のお礼メッセージは、幹事の最後の仕事だと思っている。
3週間の準備を振り返ると、送別会の成功は“段取り”と“主賓への敬意”に尽きる。 派手な演出は必要ない。日程をしっかり調整し、お店を吟味し、プレゼントと挨拶を手配し、 当日は裏方に徹する。それだけで、主賓にとって忘れられない夜になる。
僕はこれまで50回以上の幹事をやってきたけれど、 あの先輩の送別会が「一番やってよかった」と思える回の一つだ。 皆さんの送別会も、そんな温かい夜になることを願っている。
のみらくを使えば、日程調整・出欠管理・会費計算をひとつのURLで完結できる。 今回の送別会でも、15人の日程をSlackにURL一つ投げるだけで調整できたのは本当に助かった。
Webエンジニア歴10年以上。50回以上の幹事経験をきっかけに、のみらくを個人で開発・運営しています。企業の懇親会から友人同士のカジュアルな飲み会まで、さまざまなシーンで培った実体験をもとに、幹事ノウハウを発信しています。
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